>サイトマップ
Rh式血液型

赤血球膜の抗原により判定されます。
現在は40種以上の抗原が発見されていますが、輸血の際の副作用の関係でD抗原、C/c抗原、E/e抗原で判定する場合が多いです。
便宜上、D抗原陰性の場合をdで表すこともあります。
この3つの抗原のタイプによって、CDe、Cdeなどのように表記します。
ただし、C抗原とE抗原に対する抗体はD抗原に対する抗体と比較して免疫反応が弱く、大きな問題とはならないため、一般的には、D抗原の有無で陽性・陰性を表記します。
ABO式と異なり自然抗体は形成されないため、血清中の抗体を検査して判定することはありません。
また極まれにRh null(アールエイチナル)というものがあり、上に記した5つの抗原をまったく持たないものもあります。
ちなみにRh nullをもつ日本人は6人前後だといいます。

D抗原を持たないRh-型の人にRh+型の血液を輸血すると、血液の凝集、溶血等のショックを起こす可能性があります。
またRh-型の女性がRh+型の胎児を妊娠すると、病気・流産の原因となることがあります。
なお、ABO式血液型と違い、Rh-型の人はD抗原の自然抗体を持たないです。
そのため、Rh型不適合妊娠による胎児への影響は、第2児以降の出産かD抗原に何らかの形で感作した場合にしか起こりません。
ABO式血液型不適合で起こりにくい胎児への悪影響がRh型で起こるのは、抗A抗体や抗B抗体がIgMで胎盤通過性を持たないのに対し、抗D抗体がIgGで胎盤通過性を持つからです。
なお、予防のために初回出産時に抗Dグロブリン製剤を投与し、母体が抗D抗体を産生しないように予防するのが一般的です。

日本国民の99%以上はRh+です。
まれな血液型を除いて日本で最も少ないとされるAB型のRh-は2000人に1人の割合です。

もどる>