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足の血行障害
足
動脈硬化が進行すると、特に足では動脈の閉塞により足の動脈が狭窄(血管が狭くなる)や閉塞(血管が詰まる)を起こして、足がいつも冷たかったり、しびれたり、間歇跛行(かんけつはこう)といって歩くと下腿(ふるらはぎ)の筋肉が痛くなるなどの症状がでてきます。
この様な病気を閉塞性動脈硬化症と呼んでいます。
閉塞性動脈硬化症(ASO)は、全身に進行した動脈硬化のひとつです。

1度:しびれ・冷感

動脈硬化が原因で足の血行が悪くなり、急激な運動や連続歩行の直後などにしびれ、冷感がみられます。
しかしこの段階では血行不全はそれほどひどくなく、多くの場合症状もすぐ消失し、通常は無症状です。
気になる症状があれば、どんな時にどの部分がどうなるのか、冷静に観察してみましょう。

2度:間歇的跛行期

下肢血行不全の特徴的症状です。
間歇的跛行といって 一定の距離を歩行した後、筋肉に痛みや硬直(ひきつり)を起こし、歩行不能になりますが、しばらく休息すると回復し、再び歩けるようになります。
安静時にはかろうじて血流が保たれていますが、歩行時には足へ十分な血液(酸素)が供給できなくなって起こる症状です。
治療するかどうかは医師とよく話し合った上で決めましょう。

3度:安静時疼痛期

もっと血行が悪くなると、安静時(夜間)にも血液供給が不足し、疼痛が起こるようになります。
足を少しでも下げると痛みが軽くなるので、ベットから足を下げて寝るような姿勢をとる人もいます。
こうした状態になると足の潰瘍、壊死が起こりやすくなるため、必ず治療する必要があります。

4度:潰瘍、壊死期

見た目にも明らかに異常が現れる。
足趾(そくし)の先端部などの血流の悪いところから皮膚の壊死(えし)、潰瘍が生じます。 血流が悪いために治りが悪く、患部はどんどん広がります。下手をすると、足の切断にもなりかねません。
すぐに適切な治療を行う必要があります。

ASOの診断は、足の脈を触れてみることである程度わかります。
具体的には太もものつけね(大腿動脈)、膝の裏側(膝窩動脈)、内側のくるぶしの後側(後頸骨動脈)、そして足の甲(足背動脈)が触れやすいです。
脈を触れるのが難しい場合、もっと簡単な検査として、患者さんに横になってもらい、足だけ挙げてもらう方法もあります。
ASOがある方の足は、血圧が低いので、重力に抗して血を足先まで送ることができず、蒼白になります。次に患者さんに座ってもらい、足を下ろしてもらうと、やはりASOのある方の足は色が回復する時間が遅れます。
その他、片側だけ痩せている、色が白っぽい、体毛がうすいかなどもチェックポイントです。
ただしこれらは、両足に病変がある場合はわかりづらく、確実な診断法は、足の血圧を測定し、手の血圧で割った値を測ることです。
これを足関節上腕血圧比(ABI)といい、足の血管が狭くなっているとABIは低くなり、その正常値は1.0〜1.2です。
逆に、糖尿病や透析患者などで血管の石灰化が進んでいる場合、ABIはむしろ高くなるので注意が必要です。

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