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腎硬化症・腎不全
腎臓
腎臓は背中側の腰の高さにあり、そら豆のような形をしていて、大きさがこぶしくらいの左右一対の臓器です。
腎臓は血液中の老廃物をろ過し、尿として排泄する働きをしています。
腎臓に入った血液は、糸球体と呼ばれる毛細血管の固まりのようなところでろ過され、体に不必要なものが尿細管を通って腎盂に流れ込み、尿として体外に排泄されます。
また腎臓には尿の量を調節して、血液の濃度や、組成を一定に保つ働きがあります。
例えば水分の補給が少ないと尿細管から水分が再吸収されて尿の量を減らし、血液が一定以上に濃くなるのを防ぎます。
反対に水分をたくさんとると、尿細管からの再吸収が減り、尿量を増やして血液が薄くなりすぎるのを防いでいます。
さらに腎臓は、血圧を調整したり、赤血球の生成を促したり、カルシウム吸収の調整をするなどさまざまな働きをしている臓器です。

  腎硬化症(高血圧性腎症)

腎硬化症は、高血圧が原因となって、動脈硬化により、腎機能が低下する病気です。
腎臓に集まっている細い動脈の動脈硬化が進み、腎臓を流れる血液の量が減って老廃物の排泄に障害が出てくる病気です。
自覚症状がないので健康診断等で発見されることが多い病気です。
しかし、若い世代に多い悪性のものは、突然激しい頭痛や動悸・息切れ、視力障害を伴い、急速な腎機能低下を起こして尿毒症や心不全で死亡することもあります。

高血圧が長く続くと、徐々に全身に動脈硬化が進行しますが、この動脈硬化が最も大きな原因となっています。
原因は、多くが原因不明の本態性高血圧症が原因となりますが、他の疾患が原因となるものもあります(続発性高血圧症)。
良性硬化症は、高血圧による動脈硬化症の進行で腎臓への血液量が減少するために起こります。
また、悪性硬化症は腎動脈の硬化、炎症により高度高血圧で腎機能が低下します。

症状は、良性の場合は肩こり、めまい、頭痛、動悸、タンパク尿、悪性のばあいは、最低血圧120以上の高血圧、尿タンパク、血尿、眼底出血、急性腎不全、意識不明、けいれんなどがあります。

腎 不 全

腎不全とは、腎臓機能が低下した状態をいい、慢性腎不全と急性腎不全があります。
慢性腎不全の場合、ほとんどのケースで慢性腎炎や糖尿病性腎炎から引き起こされ、呼吸困難や心不全などの症状が現れます。
また、尿毒症になる恐れがあるため、人工透析が必要となります。
現代医学では慢性腎不全は根治できませんので、腎不全となる前に的確な対策が必要です。

症状としては、腎臓は、体液から代謝老廃物を排泄する機能や水分量の調整、ホルモン様物質の合成など様々な機能を持っています。
何らかの原因によりこの腎臓機能に障害が発生している状態を腎不全といいます。
腎不全では、腎臓機能の低下により尿毒症と呼ばれる病気(疾患)を引き起こします。
また、様々な合併症(高血圧による心筋梗塞など)を引き起こす恐れもあります。
腎不全は主に「慢性腎不全」と「急性腎不全」の二つに分けられます。

<慢性腎不全>

慢性腎不全とは、腎臓機能が低下した状態が根治できない状態に達し、採取的には尿毒症を引き起こします。症状としては、疲労感が初期に起こり、最終的に皮膚の黒ずみなどが見られるようになります。
さらに、場合によっては精神異常や骨軟化症、出血なども見られます。

<急性腎不全>

急性腎不全とは、一過性の原因により一時的に腎臓機能が低下している状態です。
原因の改善により腎臓機能は元に戻ります。
症状としては体液の異常に起因する細胞外液量の増加や心不全、不整脈などの症状が見られます。

腎不全の原因として、急性腎不全の原因の大半は出血や脱水、アルコールの多飲、尿路閉塞などが挙げられます。
また、慢性腎不全の原因は慢性糸球体腎炎、悪性高血圧、膠原病、糖尿病などが主たる原因となっています。

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