あさり貝の天然採苗試験 

「袋式天然採苗方式」
「網袋式天然採苗」は(独)水産総合研究センター養殖研究所が開発した技術です。なお、当技術の実証は三重県鳥羽磯部漁協で行われ、当支所ではその取り組み例を参考としました。

写真の青い袋は採取用の網袋です。
これらを浜の波打ち際に設置します。親貝が産卵し、羽化して波間に漂う幼生を網袋に着ていさせます。

網袋(採苗ネット)
網袋に入れる基質(石・貝がら・ケアシェル)の組み合わせで4種類を準備します。

type-1: 石(粒径13mm) + 貝がら
type-2: 石(粒径13mm) + ケアシェル
type-3: 石(粒径13mm)
type-4: 石(粒径26mm)

ネットの中の基質に水中を浮遊しているあさり貝の幼生を定着させます。

モニタリング1
2013年6月に設置した網袋のモニタリングを実施しました。時期は9月〜11月で肉眼で確認できるサイズに成長しました。一袋当たり最大で65個、平均で40個のあさりを確認しました。




モニタリング2
2014年1月のモニタリングです。平均で23mmに成長しています。また、死亡した貝はほとんど見られず順調な生育が確認されました。


まとめ
今後の取り組み取りとして
・あさりの稚貝採取の取り組み
・あさりの親貝を増やす取り組み
以上の取り組みが重要と思います。

鹿児島湾があさり貝の産地となり、豊かな浜辺となりかつてのにぎわいを取り戻します。


注意)左の写真はイメージです。