セーリングの習得技能

10 ヨットルールの理解   

 1艇だけでセーリングするときには、ルールは必要ないですが、
海に出ると、動力船やヨットと出会うときがあります。そういうとき
に必要なのが、ルールです。

 ヨットが動力船と出会うとき、海上衝突予防法(国際法)が適用
されます。

 ヨットどうしが出会うときのために、また、ヨットどうしでレースを
するときのために、ワールドセーリングで、いろいろなルールを決
めました。右の本がそのルールブックです。



 ルールにはたくさんの決まりがありますが、基本的なことをいく
つか事例を挙げて解説していきます。セーリングをしていて疑問
に思うこと、分からないことがあったら、仲間に聞いたり、ルール
ブックを見たりして、正しいルールを学んでいきましょう。

 ヨットが出会うとき、追い越すとき、マークを回航するときの3つ
を解説します。
  
 
○ ポート艇はスタボー艇を避ける。
 
○ 風上艇は風下艇を避ける。
 
○ 追い抜くときは、先行艇を避ける。
○ マーク回航
  「3艇身ルール」・・・マークを回航するとき、3艇身の円に
バウがかかると、「マークの3艇身に入った」と言います。

 この3艇身に入ったときの、他艇の位置が大事です。自艇の
マーク寄りに他艇がオーバーラップしていれば、その艇にマーク
回航のルームを与えなければいけません。
 ただし、3艇身内であっても、ポート艇はスタボー艇を避けなけ
ればいけません。


 以下、具体的な事例をもとに解説します。
 
 
  下マークに3艇アプローチしています。
 A艇とC艇は、ほぼ同時にマークの3艇身内に入りました。
 
 ポートのC艇は、スタボーのA艇を避けなければいけません。
 
 B艇はもう少し早くA艇にオーバーラップしていれば、ルームを
もらえましたが、オーバーラップしていないのでそれはできませ
ん。

 ポートのC艇が3艇身内に入ったとき、B艇がオーバーラップ
しているので、スピードによってはB艇にもルームを与えないと
いけなくなることも考えられます。
 
○ 上マークに近づくとき  
 各艇、上マークに近づいています。

 スタボー艇が密集している中で、ポートタックで上マーク付近に
アプローチするのは最悪です。全てのスタボー艇を避けなければ
ならなくなります。
 (隙間が開いていて、入れてタック出来ても、後続のスタボー艇
の艇速を妨害してはいけません。)
 先行艇を見て、上マークへのアプローチの仕方は早めに判断し
ましょう。
 あなたがポートで先行しているなら、この限りではありません。
 

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