21. ナゲキノ杜

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ナゲキノ杜

 ナゲキの杜は歌枕に澄場します。「何々の杜」と呼ばれる場所は他にもあり、国分府中地区には「こがの杜」があります。平 家を倒そうと密議した鹿ヶ谷事件の後に、桑幡家に連れて来られた伯耆の局が待ち焦がれて、亡くなったと伝えられている場所 です。また、俊寛たちが鬼界ヶ島に流される途中、立ち寄ったとされる「気色の杜」や国分松木には「小烏の杜」があります。 これらの杜には共通するものがあると考えられています。民俗学の小野重朗氏は①墓地との関係、②祟りのあるところ、③祖霊を祭った所と考察しています(『隼人郷土誌』)。


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