小椋佳さんの『歌談の会』が終わったあとホテルの部屋でひとりつらつらと
思いつくままに書き留めてみました。。
つぶやきみたいな独り言みたいな、聞いていただけますか?

まず小椋さんの相変わらずの足の細さは気になったものの
大変にお元気そうですっかり回復なさったご様子で本当にホッと安堵いたしました。
ギターやキーボードなどに加えてお琴の音色がとても新鮮でした。
水がさらさらと流れるようなほんとうに美しい音色です。
小椋さんと寺山修司さんとの出会い、はたまたそのご縁で
アンドレカンドレさんだったっけ?(なんとそれが井上陽水さんの
最初のお名前だった!!)との出会い大変興味深く聞かせていただきました。
哲学的な難しいお話もお伺いすることが出来ました。
自分が自分であると認識する(自己同一性の確立?)それは記憶の
なせる業である、けれど全ての出来事が記憶される訳ではなく
(たとえば昨日の出来事だって今日全部憶えているわけではない)
そしてその記憶を選んでいるのも自分ではない。
なにか大きな力によって織り成される記憶のつづれ織りが人の一生
というものなのだろうか。できるものなら美しい記憶の織物であって欲しい。
小椋さんの大変謙虚なお姿にはいつも頭が下がります。
そしてさりげなくお使いになられる言葉が詩的でとても美しいです。
やっぱり「夢芝居」も好きだなぁ〜。
坂田美子さんの奏でる素晴らしい琵琶の音にのせて聴かせていただいた
「恋、してしまうもの」(タイトル定かではありません^^;)には
あまりの美しさに涙がこぼれました。
坂田美子さんという女性も佇まいのとても美しい素晴らしい方ですね!
琵琶の演奏が秀逸なのはもちろんですが演技力も、感情移入っていうか
抜群でどことなく私の大好きな山口百恵さんを彷彿とさせてくれました。
ハッピーエンドなのだけれどどことなくせつない歌綴りのお芝居にも
本当に感動いたしました。彼女の幸せを思い潔く優しく身を引いてくださった
お殿様の英断というか。そして私にもいつか彼女のような決心をする
日が訪れるのだろうかと。そして私の中にも彼女のような潔さが
あってくれるのだろうかと。。。

そして冒頭に挙げたこの句です。

『我が胸の燃ゆるおもいにくらぶれば煙はうすし桜島山』

有名な句であることはおぼろげに知っていたのですが。
与謝野晶子?それとも男性の作品かしら(ネットでさっき調べたんだけど
作者がわかんなかった^^;)小椋さん自ら演奏なさる琵琶の調べに合せて
この句をご披露いただいた時にはまるで雷に打たれたような衝撃と
感動を覚えました。いまの自分の想いをこれほどまでにそのとおり表現して
くれている。まるで私にとって神様のような句だわ!

何か心にあったかいものをそれを愛と呼ぶのでしょうか?
ずっしりと受け留めることができたそんなコンサートとなりました。
小椋さん、ほんとうにありがとう!!!





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