2005年5月のオランダでのあおみの行動記録

 半田あおみさん、念願のオランダ旅行での活躍一端を写真で紹介しよう。

1.おうちからデンハーグまで


図1−1:成田から出発!
いよいよ、念願のオランダ。今回は特別にあきみちゃんも来たの。 あきみちゃんは飛行機初めてなんだって。

でも、今回はハラハラしたわ。早朝に信号機が故障してNEXが遅れていたところへ、 沿線で火事があって30分以上も止められちゃったんだよ。 乗れないかと思ったわ。


図1−2:いよいよ、オランダ。
おうちと運河だよ。空から見てもすてき。

図1−3:オランダ名物、ワンコ電車。
空港の地下には駅があるの。チューリッヒとかといっしょだね。 ヨーロッパはこういうのが多いんだよ。便利だね。
で、この型の電車はオランダ名物なんだ。 Hondenkopっていう愛称で呼ぶ人が多いんだよ。 「犬の頭」って意味だよ。
正式にはMat'54型っていうらしいよ。 釣り掛けモーターで「うようようようよ、うようようようよ」って走るんだよ。

図1−4:新型の2階建て急行電車。
で、あおみたちが乗ったのは、この型。 最新型の2階建てなんだ。 急行(Snelltrein)なんで、次はライデンまで止まりません。
VVVFで「ふぃーん、ふぃーん、ふぃーん」って走るんだよ。

マドローダムにて


図2−1:お誕生日のうさこちゃん柄のポスター。
最初に行ったのはハーグのマドローダム。 近くまで行ったら、こんなポスターがあったよ。 「マドローダムのうさこ展」っていうのをやっていたんだ。 今回は、これが目当てなんだって。
今のマドローダムへはここから行けるよ。

図2−2:マドローダムの入り口。
入り口には「うさこちゃん展」の掲示があるの。 今回はママと行ったんだ。
「ママって誰?」
日陰でお顔が見えないわ。

図2−3:ハンス・ブリンカーの像。
入り口の左側には「オランダを救った少年」の像があるの。 ほら、堤防の水漏れを見つけて一晩中手で塞いでいた子の話。 あきみちゃんの後ろで、ここから水が漏れているって指さしているでしょ。
え、知らないの?小学校の教科書に出てたでしょ。
「今は出ていないらしいよ。」
そうなの?がっかり。
でも、この話は米国のおばさんが書いた小説で有名になったんだって。 ここに出てたわ。
マドローダムの売店ではハンスグッズも売ってるの。日本ではうさこの次に有名かしら。

図2−4:マドローダムの様子。
中はこんななの。模型の町だよ。写真の中央の奥にブルーナさん風の 絵があるのわかるかなぁ?そこが「うさこ展」の入り口なんだ。

図2−5:マドローダムのドム教会の塔。
ユトレヒトにあるドム教会の塔の模型だよ。 オランダで一番高いんだって。 後で本物も登場するからね。

図2−6:プラネタリウムの模型。
オランダにあるプラネタリウムの模型だよ。 本物は中にはいると天井に太陽系の模型があって、 機械仕掛けで動くんだって。
あおみは「広報普及室員」だから、天文関係は見逃せないの。

図2−7:マドローダムにあるグロニンゲン駅。
おじさんは、1970年頃に、“鉄道模型趣味”っていう 雑誌の特集で知ったんだって。
確かに1番ゲージくらいの鉄道模型が走り回っているの。 でも、一番面積を取っているのは空港だったわ。

3.でん、ハーグだよ


図3−1:マウリッツハウス美術館にて。
ここには、フェルメールの“真珠の耳飾りの女”があるんだ。 あおみと同じで、青がきれい。

図3−2:騎士の館にて。
“騎士の館”っていうけど、今は政府の役所になっているんだって。 だから周りの建物は立ち入り禁止なんだ。
で、女王の居城も執務宮殿も国会も政府の建物も日本大使館も、 みんなハーグにあるのに、なぜか首都はアムステルダムなんだって。 不思議だね。

そうそう、この町は正式にはデンハーグっていうんだよ。 でも、本当はもっと長い名前なんだって。
「デン」は定冠詞なんだよ。だから英訳して「ザハーグ」とも 呼ばれるんだって。ヨーロッパの言葉だと地名とか固有名詞まで 言語によって異なるからややこしいよね。
そういえば、ドイツ語だと、ジュネーブがゲンフ、ミラノがマイラントになるし、 パリはフランス語での名前で英語ではパリスっていうの。 逆に、リスボンは英語でポルトガル語ではリスボアっていうんだよ。



4.うさこちゃん海へ行く



図4−1:海行きの市電。終点スヘフェニンゲンにて。
駅からマドローダムに行く市電に終点のスヘフェニンゲンまで乗ると海に行けるんだ。 電車を降りてから写真を撮ったので行き先が別の路線の反対側になっているけどね。 行き先のデルフトって、デルフト焼の町だよ。そこまでだって市電で行けるんだ。
電車通りの雰囲気がとっても江の島(神奈川県藤沢市)くさいの。

図4−2:海上歩廊。
と思っていたら、本当に弁天橋があったのよ。
え、江の島がないって?
そうなの、島がないのに橋だけあって、先っぽはカジノとバンジージャンプ場になっているの。 へんなの。

図4−3:海上歩廊から見たホテル。
歩廊はガラス張りの通路と吹きさらしの通路の2階建てなの。
後ろに見える“シュタイゲンベルガー・クールハウス”ホテルが作ったらしいわ。 ホテルっていうより“娯楽の殿堂”って感じだよね。 森鴎外が泊まったこともあるんだって。
「森鴎外って国費でヨーロッパ行ってたんじゃないの?」
そうだよ。でも、そういう余計なところでこそ有益な知恵が付くっていうじゃない。
「ま、ね。」
あおみの記録だって、ここだけ見てると遊んでいるだけにしか見えないよ。
「あおみの活躍は全部、仕事が終わった後とかの写真じゃない。それに今回は休暇だもん!」

図4−4:浜辺の標識。
歩廊の手前の海岸には、こんな目印看板がたくさん立っていたわ。 これは水着のうさこちゃんだけど、さかなちゃんや、くんくんや、 ブルーナさんキャラで統一されているの。
うさこちゃんのところに集合ねとかやっているんだろうね。
でも、浜辺はにぎわっているのに海に入っている人は数えるほどしかいないの。

4.あこがれのユトレヒト


図4−1:あおみ、ユトレヒト駅に立つ!
わぁーい。ついにユトレヒトに着いたわ。 ママありがとう。 あ、自分でも我を忘れているみたい。

図4−2:中央美術館にて。
2階(日本式だと3階)にはブルーナさんコーナーがあるんだよ。 今は改装中でちょっとしかなかったけど、 こんな絵もあったの。かわいいでしょ。 ユトレヒトの「と」だよね。
「だいぶ違うんじゃない?」

図4−3:ナインチェ公園の看板とうさこ像
町の北の方にある「うさこ公園」だよ。
オランダ語で公園はpleinって言うんだけど、看板には違う単語が書いてあるでしょ。 最後のtjeはnijntjeの“チェ”と同じなんだ。 だから、正確には「うさこちゃん公園ちゃん」って書いてあるんだよ。かわいいね。
うさこの像は金属板を切って作ってあるんだ。ブルーナさんの息子さんの作品なんだって。 この像の南側に建っている家には、うさこのぬいぐるみが飾ってあったよ。
ここのすぐ北隣には、ユトレヒトとアムステルダムを結ぶ運河への水門があるんだ。 水面の高さが違うのを調整できるかっこいい仕掛けなの。

図4−4:ドム塔
市内で一番目立つのが、このドム塔。 マドローダムにあったのの本物だよ。 3つあったらトリプルドムだね。
「なにそれ?」
マチルダさんの回に出てくるじゃん。
「あ、ガンダムね。」

図4−5:カフェで一服。
世界のうさこ、あこがれのカフェ。 落ち着いたところかと思っていたら、かなり騒々しかったわ。 でも、恥ずかしいから耳しか出せなかったの。

5.アムステルダムで


図5−1:アムステルダム中央駅。
地下鉄南北線を真下に掘っていて、工事中だったの。 でも、こうしてみると東京駅にはあまり似ていないよね。 似てるっていってるの誰なのかしら。
東京駅は辰野金吾さんが設計したんだけど、 ルネッサンス様式で、こっちのネオゴシック様式とは建築様式が違うし、 モデルにしたわけじゃ全然ないのよ。 裏付けネタはここを 見るといいらしいよ。 おじさんは、知ってた?
「おじさんは鉄っちゃんだから、建設当時の東京駅の写真を見ていたことがあるんだ。 で、昔、仕事でヨーロッパに行っていたときに自分で見て、こりゃ東京駅とは全然似てないよと 思ってたんだ。 そしたら、1990年頃の“科学朝日”だったかに、2つは建築様式的に全然違うから、 モデルじゃないっていう記事が出て、やっぱりねと思った記憶があるよ。
ただ、市内を突き抜ける幹線を作るために都心に無理矢理作ったってところだけは似てるかもね。 (東京は大名屋敷跡と堀の埋め立て、アムステルダムは岸壁の埋め立てで、既存都心部に 無理矢理、貫通式の中央駅として建設されたそうだ。)」
むしろ、オランダ国立博物館とアムステルダム中央駅が似てるよね。
「その2つは同じ人が設計したんだって。ガイドブックに出てたよ。」
なるほどね。そりゃ似ているわけだわ。 ちなみに、右は時計だけど、左は風向計なのよ。
自分の目で見比べたい人には、たとえば、 戦前の東京駅の写真はここ、 オランダ国立博物館はここを見るといいわ。

図5−2:うさこ屋だよ。
オランダに3つしかない、うさこ専門店。 駅前から市電の5番(西乗り場)か24番(東乗り場)に乗って、 ベートーベンストラート・スタディオンベークで降りると目の前にあるんだ。 次々とお客さんが来て、続々と売れていたよ。アルファベット絵はがきは うさこが出ているSとMだけ売り切れ。ちぇっ。
でも、カタカナで「ミッフィー」って書いてあるバッグはちょっと幻滅。 そもそも、「うさこ」って書いてないし。

図5−3:アムステルダム号だよ。
駅前の海洋博物館にある帆船だよ。 東インド会社の船の復元模型なんだって。 ママは、今、ホーンブロワーに凝っているから、ニコニコだったらしいよ。

図5−4:アムステルダム号の舵輪と船内。
中も乗れるんだ。でも、船尾甲板の船室はすげー天井が低いの。 中腰でしか立てないのよ。あおみなら平気だけどね。

図5−5:博物館の折りたたみ式太陽系模型。
この博物館はオランダ語直訳だと航海博物館っていうらしい。 帆船の他にも、航海で使った道具とか行った先の様子とかも展示してあるの。 なので、こんなのも展示してあったわ。木星と土星と衛星まで作ってあるの。 本当は何に使ったのかしらね。
出島の話も書いてあったけど、「変な服、和服。」っていうのは、展示が変だからだよね。

図5−6:中庭にあった大砲。
「てーっ」っていって、火がついた棒で撃つんだよね。
あおみが乗っているのは8ポンド砲。隣に24ポンド砲もあったわ。 え、逆ですって?本当に?ちゃんと覚えていないくせに。

図5−7:マヘルの跳ね橋。
え、どこかって?後ろに見えるじゃない。
「あおみがじゃまで見えないよ。」

図5−8:もう一度、マヘルの跳ね橋。
仕方ないから歩いて行ってあげる。これよ。

図5−9:国立博物館のパンフレット。
せっかく行ったのに改装中だったの。 でも、傑作選館があったので“夜警”とか“ミルクを注ぐ女”の絵とは 見れれたわ。

図5−10:ライゼンストラートの市電。
アムステルダムも市電が発達しているの。 この通りは市電と徒歩しか通れないんだ。
ヨーロッパはにぎやかな町ほど市電がいっぱい走っているんだよ。 あおみたちが帰る日にも新線が開業したんだって。 日本だと走っているのを壊したりしているらしいけど、 町が心までさびれている証拠じゃないかしら。 排気ガスは出ないし、バスよりずっと大勢乗っても運転手さん1人で済むし。 こんな狭い道だとバスじゃすれ違えないもんね。
それに日本の市電よりずっと速いんだ。 ここに写っているのはドイツ製のコンビーノって電車だよ。 広島のグリーンムーバーと同じ型だよね。

図5−11:ライセンストラートの搾線。
狭いところを通る秘密はこれ。ほら、あおみの指しているところで 複線が重なっているでしょ。よく見ると、単線になっているんじゃなくて、 レールが4本並んでいるんだ。搾線(ガントレッド)っていうんだよ。 日本でも昔、名古屋にあったらしい。 これだと、ポイントがないから保守が楽なんだって。 運転手が先の線路を見て、かわりべんたんに通っていたよ。

図5−12:王宮。
ダム広場にある王宮よ。でも、女王様はほとんどいないんだって。
「普段はハーグにいるらしいよ。」
それで、どうして、こっちが首都なの?
「それ、ハーグでも言ってたじゃん。」
オランダの謎だわ。

6.ザーンセカンスの風車村


図6−1:オランダ名物の風車。
電車に乗ってザーンセカンスへ行ったの。 風車がいくつもあって回っていたわ。 1つずつ別の仕事をする風車を集めたんだって。 これは、油挽きの風車だったわ。
そういえば、電車の中で、次の駅名が、 “volgent 駅名”って表示されてたの。 これって、あの“フルヘッヘンド”のことかしら?
「辞書見たらvolgendeの活用形らしいよ。volgendeはnextの意味だって。
ところで、フルヘッヘンドって何?」
え、知らないの。“鼻とは顔の中央でフルヘッヘンドなり。”“庭で落ち葉を掃き集めると フルヘッヘンドするなり。”のフルヘッヘンドよ。オランダの天文学者に聞いても そんな単語は知らないって言われてたやつよ。
「“天下御免”でも出てたね。」
誰も知らないわよ、そんな古いTV番組。

図6−2:風車の中。
これが風車の中よ。
「真っ暗じゃん。」
よく見てご覧なさいよ。しかたないわね。明かりを付けて。

図6−3:風車の中。
ね。これでわかるでしょ。
「フラッシュ焚いて撮ったんじゃん。」

7.好き好きスキポール空港


図7−1:あおみちゃん美術館へ行く。
スキポール空港の中には国立博物館の分室があるんだよ。 世界で唯一の空港内美術館なんだって。 今回はデスタイル展もやっていたわ。
あ、そうそう、ここは外国扱い地区だから、オランダへの入国審査の前か オランダからの出国審査の後でないと見られないの。 EゲートとFゲートの間だよ。

8.おいしいご飯たち


図8−1:ハーグの町中のビストロで食べたアスパラガス。
さあ食うぞう!
「ほらほら、がっつかない。」
早く食べないと、さめちゃうわ。

図8−2:スヘフェニンゲンの浜辺のビストロで飲んだアムステルビールとビターバーレン
あおみが指さしているのは、もちろん、オリーブ。ワインと合うんだ。
ビターバーレンはコロッケみたいで辛めでおいしかったよ。こっちはビールよね。


図8−3:ハーグの“パークホテル”で食べたアスパラガス。
あ、またアスパラガス喰ってる。お昼も食べたじゃない。
「だっておいしいんだもん。3〜5月でないと食べられないんだよ。」
バターで茹でてハムとジャガイモが添えてあるのは、ビストロのと同じだね。

図8−4:ユトレヒトのホテル“カレルV”で食べたツナ。

図8−5:アムステルダムで食べた魚サラダ。

図8−6:アムステルダムで食べたフライドポテト。
これで小だよ。しかも、マヨネーズどっさり。太るよね。 本当はベルギー名物らしいけど。

図8−7:アムステルダムのレストラン“アウド・ホランド”で食べたヒュッツポットと豆スープ。
ヒュッツポットって、野菜の煮たのにポークソテー乗せた料理なの。 メニューにはカタカナでホッチボッチって書いてあって 「どんな料理かは質問してください」ってあったけど、 結構、おいしかったわ。
この豆スープは、オランダ語ではエルテンスープって言うらしいの。 これはすんごくしょっぱかったけど、ねっとりするほどこってりのもあったわ。

図8−8:アムステルダムのレストラン“ローデ・リュー”で食べたアスパラガス。
あ、またまたアスパラガス喰ってる。ほんとに好きねぇ。 ここのもハーグの2軒と同じ調理法だね。 ミュンヘンでは違ってたけど、オランダはどこでも同じなのかしら。

おわり