聖クリストバルの丘 鋼索鉄道

サンチャゴ市の北、というよりもはや市内と化しつつあるが、市の 中心部に隣接して「聖クリストバルの丘」と呼ばれる小高い山がある。
ここは市民の憩いの場となっているようで、動物園や公園があり、 賑わっている。横浜での野毛山といった感の山である。 山頂にはマリア像が立ち、野外コンサート会場もある。 丘とはいっても歩いて登るのはかなりしんどい。
 だが、ここへの交通機関としてケーブルカーとロープウェイがあるので、 半日もあれば楽しめる。サンチャゴ市も一望でき景色もなかなかである。 市中心部にある「サンタルシアの丘」も、展望がすばらしいが、所詮、足で登れる山。 見晴らしはこちらに及ばない。
 さて、ケーブルカーとロープウェイといえども、立派な鉄道。 したがって、我が「チリの鉄道」で落とすわけには行くまい。
これがケーブルカーである。麓駅では線路の端が直接駅の壁に なっており、緩衝装置などはない。ちょっと怖い。 軌間はかなり狭い。記載がなく、測ることもできなかったので目分量だが、 1m軌間のようだ。つるべ式で、2両が相互に上下する。 途中に交換施設があり、車輪のフランジと線路の関係で可動部なしで列車交換と なるのは、標準的。途中に駅が2つ在るが、それぞれ登り専用と降り専用なので 途中で乗降できるのは1箇所だけだ。途中下車だと運賃が違うので切符購入の 際に注意。
 山頂でちょっと歩くとロープウェイの駅までたどり着ける。 ロープウェイといっても、実際は、スキー場でおなじみのゴンドラだ。 多数の搬器が着脱式支持具で運動しているケーブルに取り付く。 ここから降りると市のちょっと東よりに出ることができる。 途中に1駅あるが、終点まで行くと、徒歩数分で、ラピスラズリ専門店 「モリタヒル」に行くことができる。観光客にはお薦め。 いずれ地図を掲載しよう。
 ケーブルカーとロープウェイは通し切符を買うとかなりお得。 「こんびなしおん」といえば買える。なお、欧米ではほとんどのところで そうだが、ケーブルカーは「ふにくらーれ」、ロープウェイは「てれふぇりーく」 と言わないと通じない。ご注意あれ。