南満州鉄道
2010/6/3 作成
2010/6/3 更新
総論
ここで紹介するのは、南満州鉄道の車両称号である。
この鉄道は、日露戦争の結果、日本がロシアから譲受した中国に対する特殊権益
(事実上の植民地支配を正当化するための不平等条約)の1つである
東清鉄道南満支線を運営するために設置された国策会社である。
インド植民地経営における英国東インド会社を範としたもので、
単なる鉄道会社に留まらず、実質的には植民地行政も実行していた企業体である。
したがって、その政治的歴史上の評価には微妙なものがあるが、ここではそれには触れない。
同鉄道は、路線の建設はロシアが行ったため、当初はロシア広軌であったが、
日露戦争中の突貫工事で1067mmに改軌され、さらに、日露戦後に突貫工事で1435mmに改軌したという歴史を持つ。
このため、日本国内の路線とは異なった技術体系に基づいているところがあり、
特に米国の鉄道技術を積極的に取り入れたとされている。
ここでは、同鉄道の車両形式称号を紹介する。
共通部分
基本的に、カタカナ3文字で構成される。
末尾1文字は登場順を示し、以下の意味となる。
記号 | 意味
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イ | 1
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二 | 2
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サ | 3
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シ | 4
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コ | 5
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ロ | 6
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ナ | 7
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ハ | 8
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ク | 9
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以下では、これを番号カナ記号と呼ぶことにする。
蒸気機関車
テンダ機は軸配置の米国式名称を2文字略語にし、
上記の番号カナ記号と合わせる。
タンク機は軸配置名称がないため軸配置による区別をせずに、一括して「ダブ」を用いた。
これは、タンク機が転車台で転向せずに両頭式として使われることが多いことから、
ダブルエンドと呼ばれることがあったためである。
記号 | 意味
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プレ | プレーリー | 1C1
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パシ | パシフィック | 2C1
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ソリ | コンソリデーション | 1D
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ミカ | ミカド | 1D1
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マテ | マウンテン | 2D1
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ダブ | タンク機 | 任意
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例えば、パシフィック軸配置の第7形式ならば“パシナ”、ミカド軸配置の第2形式ならば“ミカニ”となる。
タンク機の第3形式は“ダブサ”となる。
電気機関車
電気を表す「デ」に動軸数を番号カナ記号で表したものを加え2文字略語とする。
(動輪数と記載している資料もあるが、デロイ型の写真を見ると、動輪6=動軸3とは思えない。)
つまり、日本国鉄でいうF級電気機関車は「デロ」となる。
内燃機関車
調査未了
電車
調査未了
気動車
ジを用いている。
参考資料)
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