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薩摩街道を歩く会  (2013.9.29)

海沿いの街道

オープニング
 薩摩川内市薩摩街道保存会では、県内外の薩摩街道を歩く会を年に3回程度実施している。
 この日は、薩摩川内市西方町から阿久根市のおれんじ鉄道阿久根駅前までの約15キロを歩きます。
 9月30日、日曜日、午前8時30分 おれんじ鉄道西方駅に日ごろ足腰を鍛えている30人が集まりました。朝方雨が降り少し天気が心配だが、参加者はそれぞれ雨対策は万全のようだ。 
 保存会では、薩摩街道出水筋をおおむね9区画に分けて随時歩く会を実施している。
 この9区間全部を完歩すると会長から旅笠と杖が贈られる。
 この日も全部の完歩予定者一人に贈られました。

 街道沿いの西方御仮屋跡に向かっていざ出発

 西方の御仮屋は、向田から次の宿泊所がある阿久根の御仮屋のほぼ中間点にあたります。この日はここから阿久根宿へ向かいます。
西方御仮屋跡 御仮屋跡北隣りの潮見寺
 川内を通る参勤交代のルートには陸路と海路があり、海路をゆく時は向田から川船で京泊まで下り、そこから船で瀬戸内海を経由して大阪まで行き、陸路を経て江戸へ向かったといいます。               
 陸路を行く時は、ここ西方の御仮屋で昼食と休憩をして阿久根に向かいました。

 ● 西方御仮屋は1602年(慶長7年)に藩主時の島津家久により現在の潮見寺を含む一帯に設置されていたとされる。御仮屋の北西約200mには異国船の通行を監視する遠見番所も設置されていたという。
 標識には「地頭別館地」の文字が見えます。
船どまり付近
 西方の御仮屋跡を立ち海岸沿いの高台を北へ
 阿久根の御仮屋を目指します。
 西方から旧道を通って国道3号へ、国道3号とおれんじ鉄道が並行して阿久根に向かっているため、旧街道は途切れているところもある。しばらく国道を北へ
 しばらく行くと国道からおれんじ鉄道を超えて山手に旧街道が。
 ここは線路の見通しが良くないので、一行はもう少し先の広い踏切を渡ることにした。
  
 広い踏切を渡り、鈴木段のまち中で旧薩摩街道と合流
 高い石垣の上には住居が
 小高い丘を北へ北へと進みます。
 高い石垣を器用に積み込んである屋敷の多い地区でした。
 出発から約3キロ程の地点。上り坂が続いたため、一行は海の見える場所で小休止

 休憩の後は下り坂・・・と思ったら又丘を登ります。
 
 登ったらまた下り。
 そこは、大川地区
 おれんじ鉄道の薩摩大川駅があるところです。
 ここまで、適当なところにトイレがなかったため薩摩大川駅をお借りすることにしました。
 エッ・・・トイレだけではなく ホームで食事?
 食事も適当な場所がないというので、まだ午前11時前だというのに無人駅のホームで早い昼食
 そこに列車が―――― 運転士はびっくりしたことでしょう。・・・・この駅での乗降者なし
 今にも雨が落ちてきそうな空だが、なんとかもっている。
 食事を終えて再び出立


 そしてまた上り坂。
 今は民家と山に挟まれて狭く見えるが、これが江戸時代の標準的な道幅だろう。 それにしても急峻だ

 頂上から先は、道幅が広く、話しながらダラダラと下って行くと・・・国道3号長迫入口に到着した。

 ここからは、しばらく国道を北へ
 おれんじ鉄道「牛の浜駅」を目の前にして、国道からおれんじ鉄道のガードをくぐります。街道は鉄道の東側の丘を越えていたようだ。

 この先の街道跡といいわれる道路は不自然に迂回しており、道幅が異常に広い。もっと狭くて近い旧道があるのかも知れない。
 街道の途中に江戸時代後期に活躍した、歴史家で文人の頼山陽の来訪を記念する公園がありました。
 頼山陽は阿久根のこの地で歌を詠んでおり、記念の漢詩の石碑が建っていました。山陽は当時鹿児島各地を訪れています。

 一行は丘を下り再び国道3号へ
 このあたりから雨が強くなりました。 
 このあたりの旧道は国道と交差していたとみられ、明確に残っていない。国道3号から高之口を左へ
 龍王神社 巨石を祀る神社は火と水の神といいます。 
5人のしんがり侍は雨の中でも元気。途中でグアバの実を頂いたからかな
 高之口地区の高台を進み再び国道3号に出て佐潟入口から先は区画整理により、近代化され街道の遺構は殆ど見られませんでした。
 まちの中心を流れる高松川に架かる高松橋上流の山下地区に江戸初期の地頭仮屋が置かれていたといいます。

おことわり
 このページに登場される人物につきましては、写真搭載の了承をいただかずにアップロードさせていただいている方があります。なるべく個人が特定されないように、遠方や後方から撮影したものを掲載させていただきましたが、ご都合の悪い方は、大変ご面倒ですがホームページの「管理者へのメール」から連絡をいただければ、対応致しますので、宜しくお願いいたします。